¥99,999
こちら イギリスの ヴィトトリア中期ごろ(1861~1880頃)のモーニングリング(※)です。
※モーニング、とは【朝】の意味ではなく、【喪に服す】意味です。
1861年ヴィクトリア女王が42歳の時、夫のアルバート公爵が急死し、残されたヴィクトリア女王は深い悲しみにくれました。
そして、イギリスでは長い喪の期間に入りました。
前時代(ジョージアン時代)から続くセンチメンタルジュエリーが、モーニングジュエリーとしてますます洗練され、貴族階級~大衆に拡がりをみせました。
モーニングジュエリーには、故人の髪の毛を使ったり、骨や歯などを埋め込んだ奇怪なもの、亡き日を記したものなどもあります。
ヴィクトリア女王の嘆きは長く続きましたが、一般的な国民には長くは続きませんでした。
この時代、ヒストリズムと呼ばれる古代文明のデザインを模倣したジュエリーデザインも大衆には流行します。
こちらのリングの台座には、当時流行したヒストリズムのデザイン、エトルリアリバイバル(もしくはフィリグリー)という、細い線をねじって加工してあるデザインが施されています。
モーニングジュエリーとヒストリズムが融合した、非常に素敵なリングだと思います。
(髪の毛や刻印などはありませんので、気味悪く感じる方にはご安心頂けるかと思います)
素材は14金で、石はオニキスです。
オニキスを留めている枠には、ミルグレインという非常に細かい粒のテクスチャーが施されていて、とてもクラシカルな印象です。
オニキスの中にはやはり当時流行したモチーフの、わすれな草がエッチングされており、北西に埋め込まれた小窓から小さな光が差しこみます。
こちらは、オールドヨーロピアンカットのダイアモンドが埋め込まれています。
(ルーペを使わないと見えませんが、オールドヨーロピアンカットの特徴の一つであるオープンキューレット、というカットが見られます)
シャンク(腕)には、植物のような模様が細かく造りこまれており、ヴィトリアン初期からのデザインの流れを感じることもできます。
サイズは12号ですが、石座の裏側にスペースがあるので、もう少し大きな指にも入ると思います。
(指の関節や形、つけ心地等は千差万別なので個人的な感想とさせ頂きますが、私は13号の指に入りました)
ヴィクトリア時代のアンティークジュエリーがお好きな方にお迎え頂ければ嬉しいです。
宝石箱にしまい込まず、貴方の指で、一緒に歳を重ねてください(*´-`)
※画像のケースは撮影用です。
※大幅直しでなければ、サイズ直しは無料で承りますのでご相談ください。